本と映画の埋草ブログ

本と映画についてあまり有意義ではない文章を書きます

マンガ

ちばてつやが描くみすゞの世界「わたしの金子みすゞ」

わたしの金子みすゞちばてつやちくま文庫2022年9月10日初版発行880円+税 ちばてつやのブログ「ぐずてつ日記」は、巨匠らしからぬ手作り感あふれる朴訥な日記で、にじみ出る人柄の良さが偲ばれ、愛読している。 淡々としているものの、ちばてつやは現役の作…

萩尾望都作品ベスト短編集といってもよい「10月の少女たち」

萩尾望都小学館文庫2012年10月18日初版発行657円+税 短編漫画の傑作を数多く生み出している萩尾望都先生なので、短編集が数多く出版されている。なかでも小学館からは、文庫という形でたくさん出ている。 「10月の少女たち」も、そんな一冊。 この本は2012…

モーさま上京一年目1971年の傑作群「11月のギムナジウム」

萩尾望都小学館文庫1976年4月20日初版発行 昔々、長く愛され名作と呼ばれるような本は文庫本となり、安価で広く流通されている、と思っていた時代があった。現在は、そうではなく、「あ、これ文庫になっている!」と見つけた瞬間に買っておかないと、あっと…

萩尾望都「一度きりの大泉の話」はやはり衝撃の本と言わざるを得ない

「一度きりの大泉の話」萩尾望都2021年4月30日初版発行河出書房新社1800円+税 ある日、書店の目立つ棚に、萩尾望都「一度きりの大泉の話」という美しい書籍を発見した。ネットで話題になっていたのは、ぼんやり目にしていた。カバーは麗しいエドガーのイラ…