本と映画の埋草ブログ

本と映画についてあまり有意義ではない文章を書きます

アリー my love_メモ◎014「ボディ・ランゲージ」[Body Language]

 アメリカの結婚式には様々な決まりがあるらしい。そのひとつが、花嫁の投げたブーケを受け取った女性は、次に幸せな結婚ができるとのジンクス。
 というわけで、オープニングは、結婚式に出席しているアリーとレネ。花嫁がブーケを投げた瞬間、画面はスローモーションになり、BGMはあの大げさな「ワルキューレの騎行」。

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 必死の形相で周囲の女性たちをなぎ倒すアリー。ブーケをスライディングキャッチするアリーの醜い表情が、馬鹿馬鹿しくて可笑しい。

 その結婚式ではアリーは花嫁の介添人というものをやっている。花嫁介添人というのもアメリカの結婚式の決め事らしく、それをネタとしたコメディ映画「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン(2011年)」を、かつて見たのを思い出す。実に下品で楽しい映画だった。
 アリーは、もう二度と花嫁介添人などやらない! とレネに宣言。この誓いを破ったら、パジャマのまま外で踊って見せると見得を切るのだった。

 といったわけで、今回は〈なんで女性は結婚にこだわるのか〉といった騒動の一席。
 アリーのもとに舞い込んだ依頼は、終身刑の男性囚人との結婚を望む女性からのもの。これには当初、アリーも困惑。結婚といっても、当然一緒に生活できないし、触れ合うこともかなわない。それって〈結婚〉する意味がある?
 依頼人の女性に真意をただしてみるのだが、どうやら純粋な気持ちから発した思いのようだ。すなわち〈愛〉である。
 愛、となるとアリーは気合が入ってしまう。
 さらに、結婚を望む依頼人の女性とは、自宅のピアノの前で好みの歌も一致。レネも一緒に歌うことになるのは「フォー ユア ラブ」というラブソングで、調べてみると1958年のエド・タウンゼントという歌手の曲。

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 囚人のお相手が妊娠していた場合に結婚が許されることもある、という情報を得たアリーは、とんでもないアイデアを思いつき、実行に移す。

 さて、一方、事務所の社長フィッシュは〈結婚という制度を信じていない男〉である。「結婚なんて男にとっては監獄に入るようなもの。お相手の男は牢屋の中なのだから、すでに結婚してるのと変わらないじゃない」なんて言ってるわけだが、彼の軽佻浮薄な行動、すなわちバーにいた女性司法長官の首のタルミに触れることにより、彼は窮地へと追い込まれる。フィッシュは女性の首のタルミフェチなので、この行為は性的な意味を持つ。その場面を、現在交際中のウィッパーに目撃され、喧嘩→お別れ、という騒動に。
 もう一人の事務所の経営者である変人ジョンは、謎の笑顔セラピーに通いはじめた、とのことで、実に不気味な笑顔が笑わせる。

 といったわけで、いろいろあって、ラストは〈二度と花嫁介添人をしない〉との約束を守れなかったアリーが、雪の降りしきる外の通りで、パジャマのまま踊るシーン。12話でも着ていた羊柄のパジャマで、異様にキュート!