本と映画の埋草ブログ

本と映画についてあまり有意義ではない文章を書きます

その後のテレビドラマデイズ2022夏◎家庭教師のトラコ 最終回

●家庭教師のトラコ(日本テレビ 水曜ドラマ 22時から)
 家庭教師のトラコを狂言回しにして、3つのホームドラマを展開するという流れだと思って見ていたが、最終回まで見て分かったのは、そんな私の考えはまったくの的外れだったということだ。
 3つの家庭のドラマはあまり盛り上がらぬまま、いったん落ち着き(唯一、鈴木保奈美の家庭は破綻を迎えたため、ドラマチックな場面が用意されていたが)、終盤近くになって、トラコを主人公としたドラマが始まった。それは、実の母の出現と死を受け止め、家庭教師をしていた家庭の母たちの言葉を素直に受け入れることで、人間として再生する、というドラマであった。
 といったわけで、見始めた当初に予測した、従来のホームドラマをぶち壊す斬新な家庭劇になるであろう、というのは、私のまったくの思い込みであり、エキセントリックな家庭教師を主人公としたコメディだったということか。そして終盤、橋本愛は奇妙なコスプレをやめて普通の(?)演技で家庭教師を再開する。
 さまざま急展開するのは、たぶん視聴者へのサービスなのだと思う。そしてコスプレしない橋本愛の家庭教師ぶりを見ると、前半のコスプレの際の演技の違和感ぶりは、かなり意図的であったことがわかる。さらに、コスプレ的演技をしない素の(?)家庭教師を演じる橋本愛の演技が普通に見えるということは、橋本愛の演じ分けが非常に巧みであるということの証明に他ならない。ただ、橋本愛にとって、そのような巧みな演じ分けが可能というスキルの提示が、自身の女優ステータスにプラスになるのか、このドラマを見る限りにおいて、私にはよくわからない。
 ラストはなんだか無理に感動的なムードで愛を叫んでいたけれど、それはまあ、主演女優の名前が愛であるから、それに対するリスペクトなのであろうと解釈。はたして女優・橋本愛にとって、このドラマの主演がキャリアにとって良かったのかどうかも私には判断できない。
 いまだに私の中の橋本愛のイメージは、翳のある美少女(映画「桐島、部活やめるってよ」の橋本愛! 素晴らしい)というものなのだが、もう、少女という歳ではないのだ! 次の主演ドラマに期待したい。

 

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