本と映画の埋草ブログ

本と映画についてあまり有意義ではない文章を書きます

埋草日記◎北海道新聞の夕刊が休刊でビックリ

ここ旭川で、「新聞」といえば「北海道新聞」を指す。 「昨日の新聞の一面でも記事になってましたもんね」と、いえば、その一般名詞「新聞」は「北海道新聞」のことであり、そのほかの新聞を指す場合は、例えば「読売新聞」であるとか「東京スポーツ」である…

この自虐を笑えるか!「喜劇 愛妻物語」

驚いた。 タイトルとキャストから、ほのぼのしたホームドラマだと思って見たのだった。若干、違うかもしれないとの予感もあったのだけど、ほぼ何も知らずに、「感」で借りたDVD「喜劇 愛妻物語」。 売れない脚本家と、それを支えるパート従業員の妻、5歳の娘…

もっと荒唐無稽だったら傑作?「リボルバー・リリー」

私は、ある時期から、綾瀬はるか主演のテレビドラマは、ほぼ無条件で観るように心がけている。なぜなら、綾瀬はるかが好きだからだ。しかし、主演「映画」となると、けっこう見逃している。私にはなぜか、綾瀬はるか主演映画って、あまり面白そうに感じない…

天才黒人ピアニストとイタリア系あんちゃん、南部への旅「グリーンブック」

物語は1962年のニューヨークから始まる。 主人公トニーを演じるのは「ヒストリー・オブ・バイオレンス」「イースタン・プロミス」のヴィゴ・モーテンセン。トニーは、腕っぷしが強くって、ちょっと強面って感じで、ぴったりなキャスティング。教養が無くガサ…

初期スカーレット・ヨハンソンを見よう!「真珠の耳飾りの少女」

一幅の絵のようだ、って表現があるけれど、そんな感じがずっと続く映画であった。 ま、単に、「ゴーストワールド」を見て、そのころの「初期」スカーレット・ヨハンソンの映画を観てみようと思ってDVDを借りたのが「真珠の耳飾りの少女」だったわけで。そん…

筒井康隆断筆解除作「邪眼鳥」は難解

邪眼鳥 筒井康隆 新潮社 1997年4月25日初版発行 1300円+税 筒井康隆氏の断筆解除後に出た短編集「エンガッツィオ司令塔」を先日再読した影響で、断筆解除作「邪眼鳥」が気になり、こちらも再読することにした。 「邪眼鳥」の出版は、世間的にも、私にとって…

周囲なんかと馴染まず毒づけ!「ゴーストワールド」

10年くらい前に一度見ている「ゴーストワールド」だが、久しぶりに見てみようと思い、TSUTAYA豊岡で借りてきた。むむっ、こんなに面白かったっけ。見ているあいだ、ずっと心がザワザワする。素晴らしい。傑作だ。アメリカのコミックを原作とした2001年のアメ…

岡田准一の凄腕殺し屋コメディ「ザ・ファブル」

かっこいい俳優として岡田准一を認識したのは、たぶんクドカンのテレビドラマだ。映画版の「SP」を見た際にアクション俳優として記憶に刻んだのだと思う。2022年の映画「ヘルドッグス」でも迫力の殺しっぷりで、たいへんよかった。 そんなわけで、コメディ…

伝説のその後をいかに描くか「ゴーストバスターズ/アフターライフ」

オリジナルの「ゴーストバスターズ」(1984年)は特大の大ヒットだった。なぜあれほどビル・マーレイに人気があったのだろうか。不思議だ。レイ・パーカーJr.の主題歌も大ヒットで、有名人がいっぱい出るミュージックビデオもよく目にした。シガニー・ウィー…

筒井康隆断筆解除短篇集「エンガッツィオ司令塔」の強烈

エンガッツィオ司令塔 筒井康隆 文春文庫 2003年4月10日初版発行 524円+税 単行本2000年発行 筒井康隆が断筆したのは1993年9月で、断筆解除は1996年末。作品の発表は翌1997年の「邪眼鳥」で、この単行本の発行は1997年4月。短篇集は、新潮社の雑誌に書いた…

インディ・ジョーンズ・パロディとしての「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

映画を観て、単純に「ああ面白かった」と幸福を感じた記憶No.1は1984年の「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」だ。確か新宿かどこかの比較的大きな満員の映画館で観た。娯楽映画であるから劇場は適度にざわついており、観客は大いに笑い且つ驚いていた。一…

どのように見たらよいのか良くはわからぬ「プロミシング・ヤング・ウーマン」にシビれる

キャリー・マリガンは好きな女優だ。だから、見逃していた「プロミシング・ヤング・ウーマン」をDVDで見た。わざと酔ったふりをして、お持ち帰りされ、いよいよというところで鉄槌を下すという、危ない(?)女性をキャリー・マリガンが演じている。 ちょっ…

埋草日記◎労働力調査ふたたび

先月、総務省の「労働力調査」というのに答えてくれと、町内の知らない方から依頼を受け、ネットで回答した。この「埋草日記」にも以前その経緯を書いたが、なんと、また来た。 前回のは5月分で、今度は6月分を報告せよとの要請である。え、また? と驚いた…

埋草日記◎山下達郎のラジオでの発言を聴いたり、竹内まりやのベスト盤を聴いたり

山下達郎が、松尾氏という方に巻き込まれる形で、ジャニーさん性加害騒動に言及せざるを得なくなり、事務所の発表によると「大切なご報告」がラジオ番組「サンデーソングブック」で行われるとの告知。たまにラジオを聴く程度の熱心ではないリスナーの私だが…

落語初心者が見た「幕末太陽傳」という映画

最近になって落語を聞き始めた落語初心者の私が、懸案としていた映画をようやく見た。日本映画史上に燦然と輝く傑作と謳われる「幕末太陽傳」である。ベースとなっている落語は「居残り佐平次」とのことで、佐平次をフランキー堺が演じている、くらいの知識…

埋草日記◎ありがとう、セイコーマート

北海道民から愛されているコンビニチェーンのセイコーマート。私も大好きで、ときどき手作りの大きめおにぎりや総菜パンを買ったり、お昼にかつ丼を食べたり、ソフトクリームで涼んだりしている。どれもうまい。 買い物をするたびに「カードをお持ちですか」…

とにかく成田凌と清原果耶の会話が心地よい「まともじゃないのは君も一緒」

人とのコミュニケーションが苦手で、おそらく子供のころから「変」と言われ続けてきたために「普通」という概念がよくわからなくなってしまった数学オタクの塾講師、というのを成田凌が演じている。もう一人の主役は、何でもそつなくこなし、恋愛上級者のよ…

伊藤沙莉「タイトル、拒絶」でデリヘル事務所の内部を覗き見る

女優・伊藤沙莉がちょっと気になる、という理由から、DVDで「タイトル、拒絶」を観た。この映画の紹介記事で、黒ブラジャー姿の伊藤沙莉スチル画像を見た気もするが、映画が始まった途端いきなり現れる黒ブラジャー姿の伊藤沙莉に改めて度肝を抜かれる。以上…

埋草日記◎NHK朝ドラの広末涼子と、ベッキーが暴れる「初恋」

現在放映中のNHKの朝ドラ「らんまん」最新話に広末涼子が出演した。 不倫報道が過熱しているなか、出演場面をカットせず放映したNHKの判断にホッとする。広末は主人公(神木隆之介)の母親役で、病弱なため早い段階で亡くなり退場。その後、不倫報道で話題が…

シャーリーズ・セロン変身(変形?)「タリーと私の秘密の時間」

レンタルDVDで「タリーと私の秘密の時間」を観た。 「マイレージ、マイライフ」を観て以来、ジェイソン・ライトマン監督のファンとなった私は、さらに「ヤング≒アダルト」を観て、シャーリーズ・セロンのファンにもなった。 雑誌「映画秘宝」を買っていたよ…

埋草日記◎散歩をして思わぬものを目撃したり

旭川市中心部を散歩していたら、突如「文鮮明」と「韓鶴子」の姿が目に入り驚愕。大きなポスターにお二人の写真が掲載されており「真のお父様とお母様」といったコピーが添えられていて、「世界家庭なんとか」との看板が掛かっていた。統一教会の施設が入っ…

志の輔による旅に関するマクラの本「志の輔旅まくら」

志の輔旅まくら 立川志の輔 新潮文庫 2003年5月1日初版発行 400円+税 落語初心者の私が聞いているのは、寄席での噺ではない。落語のCDである。それも、図書館に置いているCDを借りて聞くという活動が主体なので、主に昭和の名人といわれた方々の名作の数々…

埋草日記◎「どくとるマンボウ航海記」にキューブリック映画が登場していた

子供のころ読んで面白かった北杜夫「どくとるマンボウ航海記」中公文庫が【増補新版】として今年刊行。懐かしく、読んでみる。 霧の深いアントワープの港で足止めを食った若きマンボウ氏がたまたま映画館に入って映画を見るのだが、タイトルなどは出てこない…

埋草日記◎北海道各地でクマ出没注意

朱鞠内湖で釣り人がクマに襲撃されて死亡したとのニュースは衝撃的だった。 ひとりで釣りを楽しんでいた男性が行方不明になり、現場を調査すると、どうやらヒグマに襲われたらしいことがわかり、ハンターが周辺を捜索し、ヒグマ一頭を駆除したとのこと。現場…

なぜか今宵、高畑充希について考えてみた

高畑充希は不思議な俳優だ。 先日、映画「怪物」を観て、高畑充希の出演シーンに違和感を覚えた。というか、高畑充希を見るたび、この方のポジションがよくわからないと感じる。ドラマや映画で主演を演じるクラスであると認識している。CMにもたくさん出演し…

埋草日記◎陳列スペース減少の冨貴堂豊岡店で「花束みたいな恋をした」

冨貴堂豊岡店というかTSUTAYA豊岡店というか、本を売っていてレンタルDVDを並べている、よく行く店舗を訪れたところ、レンタルDVDのスペースの一部が、カプセルトイ(いわゆるガチャガチャ)のスペースに改装中だった。レンタルDVDはいまや絶滅危惧種のたぐ…

埋草日記◎初期アナログ盤が話題の山下達郎だが、ベスト盤をCDで聴く

図書館で山下達郎「OPUS」3枚組CDを借りる。「ALL TIME BEST 1975-2012」とのサブタイトル。私は山下達郎のファンとは決していえず、だから私レベルの人間が耳にするには最適なベスト盤ではないか。代表的な曲は網羅されている。聴いてみると、グッとくるの…

埋草日記◎閉館したスガイディノス旭川だったら上映していた映画と志ん朝のCD

ネットで見た映画「M3GAN/ミーガン」の予告編が面白そうだったので、旭川市内の上映予定を見たが、2館とも上映無し。AI人形が暴走するホラー映画のようで、予告編での人形ミーガンの動きが愛らしくも不気味。仕方がないので「怪物」を見て、「怪物」が非常…

埋草日記◎労働力調査と「ゼロ・グラビティ」

労働力調査というのに答えてくれとの依頼を、対面にて受ける。総務省統計局による国勢調査のようなものらしい。面倒だが、頼まれたので仕方がない。こういうのが苦手で、知らぬふりで放置といった豪快なことができない。ご迷惑をおかけするわけにいかない、…

わからないものを、人は「怪物」と認識する

映画「怪物」をシネプレックス旭川で観た。 先日行われたカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したという話題作。監督は是枝裕和。脚本は坂元裕二。音楽は先日亡くなった坂本龍一。 テレビドラマ「カルテット」「初恋の悪魔」を見て坂元裕二という人に注目してい…