本と映画の埋草ブログ

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アリー my love_メモ◎017「人生のテーマソング」[Theme of Life]

 冒頭はキックボクシングエクササイズに興じるアリーとレネとジョージア
 これはエクササイズとともにストレス発散もかねていると思われる。というのは、アリーはちょっと精神的に参っており、彼女の頭の中では事務所が水中にあって、そのなかを泳いでいる自分が見えるからだ。現実世界で窒息しそうという比喩であろうか。っていうCGが面白い。
 今回アリーが担当する裁判はイケメン医師グレッグが訴えられたもの。彼は患者を救うために緊急的に豚の肝臓を移植した。この処置について、患者は人としての尊厳を失なわせる行為であったとして訴えた。「人の体に肥えた巨大豚の肝臓を突っ込むなんて!」
 アリーはイケメン医師グレッグの魅力にハマりつつあり、グレッグもアリーに惹かれている模様。

 さて、アリーとレネとジョージアはキックボクシングエクササイズを続けているが、ちょっとした試合をしてみないか、と提案される。アリーとジョージアが試合をすることになり、そのことで事務所は大いに盛り上がる。秘書エレインが興奮し、ビリーは心配顔。

 アリーは事務所を泳ぐ幻想とともに、相変わらず、しばしばダンシングベイビーを目撃する。そんなわけで、事務所でブチギレ状態に陥るアリーに対し、ジョンは〈笑顔セラピー〉の先生を紹介する。
 ついに根負けしたアリーは、セラピーの先生と会うことにする。
 セラピーの先生の名はトレイシー。メガネを掛けたちょっとゴツい感じの女性で、演じているのは女優トレイシー・ウルマン。
 私は「アリー my love」のこの役でトレイシー・ウルマンを知ったのだが、おそらくアメリカでは著名なコメディ女優と思われる。その後、1999年のウディ・アレン映画「おいしい生活」においてウディの妻役を務めていたのが印象に残る。
 さて、セラピー場面、ひととおりの話を聞いたトレイシー(役名もトレイシーなのだ)はひとこと。「かなりキテるわね」
 これにはアリーもびっくり。「そんな言葉、普通、セラピーが使う」
 そして、アリーへのアドバイス
 ひとつ、ビリー? 忘れなさい。
 ふたつめ、ジョージア、ぶん殴れ!
 そして自分のテーマソングを見つける宿題を出し、私のはこれ、と言って「トレイシー」という曲を掛けて、ノリノリで踊り続けるのだった。どうかしている。
 ま、トレイシーはかなりキテいるセラピストというキャラで最高! その後もゲスト的にたびたび「アリー my love」に登場する。

 グレッグ医師の裁判は、途中、アリーが知らなかった豚の肝臓移植に関する研究助成金の話が出てきて、グレッグとアリーの信頼関係が揺らぐというトラブル発生。最終弁論はジョンが行うと告げるアリーに「君がやらないのは、ぼくを信じていないからか」と疑問を呈するグレッグ。
 「いいえ、あなたを信じるからこそ、ジョンで勝負したいの」

 さて一方、リノ女性司法長官とフィッシュの〈ラブラブ笑い〉のデート場面に遭遇したアリーは、フィッシュとウィッパーの仲を心配。そして、その予感は的中して、ウィッパーは長官の件でフィッシュを問い詰める。さらにはウィッパーは、偶然会ったリノ長官と直接対決。緊張感が盛り上がる。

 アリーはトレイシーとともに「Tell Him」をテーマソングに選ぶ。The Excitersというグループの1963年のヒットソングらしい。

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 街中の歩道の信号機で待つふとした時間、アリーは頭の中で「テルヒム」を流す。するとなぜか周囲の人々もリズムに合わせて体を揺すり、信号が青になるとみんなして「テルヒム」の曲に合わせて踊りながら歩くシーンが素晴らしい。

 いよいよアリーとジョージアのキックボクシングの試合。ビリーもエレインもフィッシュもジョンも見に来ている。試合はものすごくエキサイトして、ゴングが鳴った後も殴り続けるふたり。やがてスローモーションでダブルノックダウン!

 一方、リチャード ・フィッシュとウィッパーの対決。フィッシュは単なる上昇志向で「偉大さに触れたかっただけなんだ」と弁解するが。ウィッパーの答え「さよなら、リチャード」